同人誌

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【感想】『川 川 川 巨大健造 川小説トリロジー』巨大健造

闇ルートで入手。川で繋がる三編の短編小説。「乗らない電車」は、川に住まう人魚と、有史以前から運行する列車が街にやってくることを予感する者たちの話。それぞれのいいところをもつ者たちのコミカルな動きが楽しい(目がいいから避けられるの好き)。川に...
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【感想】『無人の街と群衆の人』阪井マチ

文学フリマ東京37にて入手。怪奇小説三編を収録。「無人の街と群衆の人」は、感染症が広がり人通りが途絶えた街が舞台で、主人公が病室の窓から街を見ていると、なぜかずっと歩き続けている老人に気づく。変な話で、最後までどこへ行くのかわからなくて面白...
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【感想】『よだつ』ねじれ双角錐群

参加したアンソロジー。告知記事のときに若干コメントはしたけど、ちゃんと感想を書いておくことにします。上記ページで熱烈通販中!!!!!!!!!! 核心的なネタバレは避けるものの、ある程度のネタバレがあります。「えいべさん オーディオコメンタリ...
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【感想】『少女椅子 怪奇幻想アンソロジー』眞崎十一 編

文学フリマ東京37にて入手。少女と椅子を題材とした広義の怪奇幻想、ミステリ、エログロナンセンスなどの短編を集めたアンソロジー。テーマに相応しく怪しい話ばかりで面白かった。表紙の存在感がすごい。また、収録作を枠物語的に扱う幕間の演出も面白い(...
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【感想】『中国語の密室における三体問題』ソルト佐藤

文学フリマ東京37にて入手。文学フリマ東京36の新刊。 主人公は奇妙なハウスキーパーの仕事を得る。毎日屋敷を訪れ、その家の引きこもりの息子がいるという部屋と扉ごしにメモでやりとりをして食事を作ったり掃除をしたりする。 変則的な密室モノに中国...
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【感想】『カモガワGブックスVol.4 特集:世界文学/奇想短編』カモガワ編集室 編

文学フリマ東京37にて入手。 カモガワGブックスは非常に力の入ったレビュー・書評が載っていて楽しいところ、いかんせん対象の作品を自分がほとんど読んでいないので、既刊は読んでなかったり感想書いてなかったりしたのですが、今回は「カモガワ奇想短編...
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【感想】『勇者は懼れず、推理をしない』ソルト佐藤

文学フリマ東京37にて入手。 叙事詩『ベーオウルフ』のグレンデル討伐譚を下敷きに、本格ミステリに大切なものを削っていくオッカムの剃刀シリーズとして、登場人物が全員脳筋、推理をしない推理小説として書かれた作品。 いや意外と推理してないか!?と...
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【感想】『呪術SF小説集』アーカイブ騎士団

文学フリマ東京37で入手。 呪術、いいですよね。むしろ先にやられてしまったなという感すらあるテーマで良い。短編~中編くらいの長さの作品一作ずつと掌編一作ずつが収録されていて、掌編の方も切れ味よかったですが、メインの2本の読み応えがとても良か...
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【感想】『アンソロジー 非実在神様』秘密結社きつね福

文学フリマ東京37にて入手。架空の神様をテーマにした話。とても面白かった。思ったよりもホラー寄りの話の割合が多かった気がする。尾八原ジュージ「おまよい様の住む家は」 家に住み着き幸運を与えるが、立ち去られると"反動"がやってくる「おまよい様...
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【感想】『人魚と飛行機に乗る』野堀ゆん

福岡行きの飛行機に乗る主人公は非常口横の席に案内されるが、目の前には人魚が座るという。主人公は福岡までの時間を人魚と向かい合って過ごす。 福岡まで飛行機で行くという日常の(いや言うほど日常ではないかもだが、まあ誰しも想像の範囲内の)中に人魚...
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【感想】『生まれつきの時間』ファン・モガ 廣岡孝弥 訳

文学フリマ東京37にて入手。「成長センター」で目覚めた主人公は、産声を上げるかのように初めての言葉を発する。主人公は自分が十五歳であること、長い眠りから目覚めたところであること、眠っている間にも教育を施されていたことを告げられる。 ポストア...
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【感想】『Cat Fiction』街の樹(CATFISH)

文学フリマ東京37にて入手。見本誌コーナーで見つけてフィーリングで購入(文学フリマにおけるいつも買ってる人の本しか買わなくなる現象に抗うために意識的に取り入れてるランダム性)。表紙が良い。「日本電波塔ジャック」は、2037年に東京タワーの取...
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【感想】『BABELZINE Vol.3』週末翻訳クラブ・バベルうお 編

翻訳小説同人誌。私は上記のBOOTHで買いました。半年前に……。 半年積んでいた癖に言うのもというところですが、全部面白かったです。すごい一冊。オススメです。中でも特に良かった作品について。マリア・ハスキンズ「天に輝くいちばんの光」(白川眞...
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【感想】『怪奇短篇集 それぞれの白昼』阪井マチ、佐々木和泉(紐々書房)

文学フリマ東京35にて頒布された同人誌。私はBOOTHで入手しました。来月の文学フリマ東京37でも販売されるようです。 とても面白かったです。続けて読んだ形ですが、サークルの前作である『怪奇短篇集 夜の水族館』よりも破壊力の高い話が多く、自...
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【感想】『怪奇短篇集 夜の水族館』阪井マチ、佐々木和泉(紐々書房)

第三十二回文学フリマ東京にて頒布された同人誌。私はBOOTHで入手しました。 怪奇短篇集とあるとおり、不条理な怖さや可笑しさに満ちた短い話をたくさん読む事ができる。よかった。以下特に好きだった作品について。 阪井マチ「アクアリウム聖」は、い...