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【感想】『虚構推理短編集 岩永琴子の密室』城平京

Amazon.co.jp: 虚構推理短編集 岩永琴子の密室 (講談社タイガ) 電子書籍: 城平京, 片瀬茶柴: Kindleストア  密室系短篇集。理屈さえ通れば良い無茶な理屈を物語構造上必然にしているのがいつもながらよい。  殺人を自殺に...
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【感想】『中国語の密室における三体問題』ソルト佐藤

文学フリマ東京37にて入手。文学フリマ東京36の新刊。  主人公は奇妙なハウスキーパーの仕事を得る。毎日屋敷を訪れ、その家の引きこもりの息子がいるという部屋と扉ごしにメモでやりとりをして食事を作ったり掃除をしたりする。  変則的な密室モノに...
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笹NOTY2023ノミネート作品およびその他の2023

年末だ……。  笹NOTY2023とは私が2023年に読んだ(≠2023年に発表された)長編小説のベストを決めるもので、この記事でノミネートをして、大晦日に受賞作を決めます。大晦日までの間にすごいのを読んだら追加ノミネートもあり得ます(いま...
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【感想】『不夜島(ナイトランド)』荻堂顕

Amazon.co.jp: 不夜島(ナイトランド) : 荻堂顕: 本  マジの、本当に、めちゃくちゃ、面白い小説です。絶対に読んでください。読書会がしたいです。  架空の戦後沖縄(というかもっと具体的には前半の舞台は与那国島)を舞台にしたサ...
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【感想】『真実の10メートル手前』米澤穂信

真実の10メートル手前 | 米澤 穂信 |本 | 通販 | Amazon  記者の太刀洗万智を主人公とする〈ベルーフ〉シリーズの短篇集。  太刀洗万智が強キャラすぎてこの一冊だとバランスが悪い。太刀洗万智が語り手になっていないことについては...
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【感想】『カモガワGブックスVol.4 特集:世界文学/奇想短編』カモガワ編集室 編

文学フリマ東京37にて入手。  カモガワGブックスは非常に力の入ったレビュー・書評が載っていて楽しいところ、いかんせん対象の作品を自分がほとんど読んでいないので、既刊は読んでなかったり感想書いてなかったりしたのですが、今回は「カモガワ奇想短...
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【感想】『王とサーカス』米澤穂信

Amazon.co.jp: 王とサーカス 太刀洗万智シリーズ (創元推理文庫) 電子書籍: 米澤 穂信: Kindleストア  新聞社を辞めフリーとなった太刀洗万智が、月刊誌の海外旅行特集の取材のために訪れたカトマンズで王族殺害事件に遭遇す...
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【感想】『勇者は懼れず、推理をしない』ソルト佐藤

文学フリマ東京37にて入手。  叙事詩『ベーオウルフ』のグレンデル討伐譚を下敷きに、本格ミステリに大切なものを削っていくオッカムの剃刀シリーズとして、登場人物が全員脳筋、推理をしない推理小説として書かれた作品。  いや意外と推理してないか!...
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【感想】『呪術SF小説集』アーカイブ騎士団

文学フリマ東京37で入手。  呪術、いいですよね。むしろ先にやられてしまったなという感すらあるテーマで良い。短編~中編くらいの長さの作品一作ずつと掌編一作ずつが収録されていて、掌編の方も切れ味よかったですが、メインの2本の読み応えがとても良...
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【感想】『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』竹田人造

Amazon.co.jp: 人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル (ハヤカワ文庫JA) 電子書籍: 竹田 人造: Kindleストア  首都圏ビッグデータ保安システムが導入され、ビッグデータ解析と武装ドローンが首都圏の治安を守る、あ...
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【感想】『アンソロジー 非実在神様』秘密結社きつね福

文学フリマ東京37にて入手。架空の神様をテーマにした話。とても面白かった。思ったよりもホラー寄りの話の割合が多かった気がする。 尾八原ジュージ「おまよい様の住む家は」  家に住み着き幸運を与えるが、立ち去られると"反動"がやってくる「おまよ...
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【感想】『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』チャールズ・ユウ 円城塔 訳

SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと | チャールズ ユウ, 円城 塔 | 英米の小説・文芸 | Kindleストア | Amazon  タイムマシンの修理技術者である主人公は修理の仕事をしながらその実、時空の狭間のようなところに引きこも...
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【感想】『人魚と飛行機に乗る』野堀ゆん

福岡行きの飛行機に乗る主人公は非常口横の席に案内されるが、目の前には人魚が座るという。主人公は福岡までの時間を人魚と向かい合って過ごす。  福岡まで飛行機で行くという日常の(いや言うほど日常ではないかもだが、まあ誰しも想像の範囲内の)中に人...
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【感想】『生まれつきの時間』ファン・モガ 廣岡孝弥 訳

文学フリマ東京37にて入手。 「成長センター」で目覚めた主人公は、産声を上げるかのように初めての言葉を発する。主人公は自分が十五歳であること、長い眠りから目覚めたところであること、眠っている間にも教育を施されていたことを告げられる。  ポス...
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【感想】『Cat Fiction』街の樹(CATFISH)

文学フリマ東京37にて入手。見本誌コーナーで見つけてフィーリングで購入(文学フリマにおけるいつも買ってる人の本しか買わなくなる現象に抗うために意識的に取り入れてるランダム性)。表紙が良い。 「日本電波塔ジャック」は、2037年に東京タワーの...