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【感想】『ドンキー・アーカイヴ 第2回配本』

文学フリマ東京38にて入手。正式な書名がわからなかったけどWebカタログの表記を採用した。第1回配本も面白かったですが今回さらに良かったと思いました。  稲田一声「三秒」は、小説の全体が三秒間であるという作品。何でそれが実現できるのかという...
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【感想】『きずあと/パンダの中には』小島宇良/雨下雫(C1講義室)

文学フリマ東京38にて入手。  小島宇良「きずあと」は、中学のときに兄を事故で亡くし、そのときに自身の膝についたきずあとをスカートの丈を伸ばして隠している主人公が、留年して一つ年上の同級生・朝美に、きずあとを見せて欲しいと頼まれることからは...
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【感想】『知らない本の見つけ方—雑談・検索・選書』「作家の手帖」編集部

文学フリマ東京38にて入手。 「雑談」「検索」「選書」をキーワードとする三本の記事を収録。なかでも「検索」にあたる「「自分ひとりの部屋」からはじめる文献調査」(小澤みゆき)がとても面白かった。ヴァージニア・ウルフを日本で最初に翻訳したとされ...
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【感想】『会話記録』r-906

CDアルバムと文庫本によるコンセプトアルバム。r-906さんの曲は「パノプティコン」、「まにまに」、「怪電話」などかっこいいスピード感とボカロ的絶唱感がとても好きでよく聞いています。今作はアルバムと小説による作品ということで、それがどういう...
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【感想】『テスカトリポカ』佐藤究

Amazon.co.jp: テスカトリポカ (角川文庫) eBook : 佐藤 究: Kindleストア  抗争で組織と家族を全て奪われただ一人生き延びたメキシコの麻薬密売組織のかつての幹部が、闇医者に身をやつしながらも心臓外科医として返り...
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【感想】『歌うカタツムリ 進化とらせんの物語』千葉聡

歌うカタツムリ 進化とらせんの物語 (岩波現代文庫 社会341) | 千葉 聡 |本 | 通販 | Amazon  生物の進化の研究における長い論争について、研究対象としてカタツムリが果たした役割の大きさをフィーチャーして辿っていく、サイエ...
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【感想】『海岸通り』坂崎かおる

Amazon.co.jp: 海岸通り : 坂崎 かおる: 本  海辺の老人ホームで派遣清掃員として週に三日だけ働く主人公は、毎日施設の外にあるニセモノのバス停でバスを待つ入居者のサトウさんに声をかけ、息子の嫁と勘違いされながら話をしている。...
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【感想】”Annihilation” by Jeff VanderMeer

Amazon | Annihilation: 10th Anniversary Edition (Southern Reach, 1) | Vandermeer, Jeff, Fowler, Karen Joy | Horror  みんなは...
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【感想】『留年百合アンソロジー ダブリナーズ』ストレンジ・フィクションズ

参加した合同誌です。以下Booth通販は好評につき現在は完売しており、増刷や電子版はあるかもしれないしないかもしれないようです。 (追記)電子版が配信開始されました!!!!  感想書くのにエネルギーがいるような、密度高めの作品が多くすごい一...
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【感想】『怪談集 嗤う死体袋』西素東仙

文学フリマ東京37にて入手。  文学フリマ東京37では私の所属サークルであるねじれ双角錐群が初の怪談ジャンルでの出店だったのだが、自分はあまり文フリで怪談ジャンルを見ていなかったので、事前にWebカタログ等で色々と調べていて、そのときにWe...
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【感想】『暴力と破滅の運び手セレクション ケモのアンソロジー』

文学フリマ東京37にて入手。 「水槽のなかの虎」栗山陸  帰省した主人公の虎は、弟の友人の赤い竜の仔と再会し、心を乱される。  ケモのことはよくわかっていないなりに、ケモのアンソロジーなんですと言われてなんとなく想像する方向性の話、ではある...
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【感想】『嘘つき姫』坂崎かおる

Amazon.co.jp: 嘘つき姫 : 坂崎 かおる: 本  これまでに(本書以前に)読んだことのあった坂崎かおる作品は、「リモート」「嘘つき姫」「おしたりひいたり」「リトル・アーカイブス」「電信柱より」「ドーナツ・ホール」ですが、基本...
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【感想】『読みたい夜に Vol.1 創刊号』Y.田中崖/峰庭梟/野尻暉/一夜文庫

文学フリマ東京37にて入手。なお、文学フリマ東京37にてVol.0.5創刊準備号、Vol.2 秋灯号も購入させていただいています。  文学フリマ東京38が終わった今になって感想を書こうとしているというのが申し訳ないのですが、読むこと自体が後...
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【感想】『射手座の香る夏』松樹凛

射手座の香る夏 (創元日本SF叢書) | 松樹 凛 |本 | 通販 | Amazon  致命的な部分は避けるが、ネタバレが含まれます。 「射手座の香る夏」  人間の意識をスタックと呼ばれるデバイスに転移させる技術が発達し、スタックで人工身体...
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【感想】『11月はとばりの国』たけぞう

文学フリマ東京37で入手。ブラッドベリのオマージュ作である表題作(短めの長編サイズ)がメインで、ほか掌編小説を収録。 「塵よりよみがえり」の一族をオマージュした不死の一族の断章で、ブラッドベリが作中で宇宙の孤独と似ているとした10月の先の1...