『流通小説集』アーカイブ騎士団

 第三十四回文学フリマ東京にて入手。2017年発行の既刊で、Kindle版もある。

『エクセルマトリクス』高田敦史

 エクセル小説で、VLOOKUPに対する甘酸っぱい感情に溢れた作品。その感情はよくわからないけどエクセルに対する憎めない愛着みたいなのはあるあるなのかもしれない(?)。固まったときの殺意とか。流通とエクセルがどう繋がるのかと思ったけどうまく繋がっていてよかった。マイクロソフトに就職できますよのところ好き。

『金髪の配送人』森川真

 ギグエコノミー的配送、確率的配送(注文されそうなものを先に送ってしまう)、さらにはその精度を上げるウェアラブルデバイスの設定は、リアリティがありながら現実の一歩先でSFとして魅力的なところを突いていると思う。出した要素をきっちり回収する結末も好きです。鍋セットとか餅つきセットとかも一々面白くて好き。

『遠い世界』ポテトサラダ走法

 宇宙問屋場(?)の設定から始まって、でも普通に運ぶ話じゃなくてタコが出てきてターンした感じがあった。タコSFだ。おでこくっつけるのいいよね。タコの中身とかその後も気になる。

『インターネットください――あるいは☆☆☆★★の記憶』渡辺公暁

 インターネットの断面を輸送する設定が良い。要素がかなりてんこ盛りだけど忙しくなりすぎず、食レポレビューに最後戻る構成が良かった。時代を感じさせるミーム多数。生まれ育ったインターネットミームを食べさせられると反応してしまうという二重構造か!

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