【感想】『楽園の知恵―あるいはヒステリーの歴史』牧野修

楽園の知恵 (ハヤカワ文庫JA)
夢を見ない理由、死体に似た街、腐敗してゆく自分、地下室で蠢く父、時の王国におわす神、娼婦工場の太った女、演歌と神秘主義の密接な関係、妄想を媒体にする言語人形――現実の皮が剥がれたときに見え隠れする幻覚妄想恐怖戦慄神秘奇蹟を、ヒステリーの治療...

楽園の知恵 (ハヤカワ文庫JA) Kindle版

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 短篇集。知り合いにもこの一冊のファンの方が多く、オールタイムベストに上げている人も見るくらいなところ、残念ながら自分にはあまり合わなかった。露悪的なところとか、エログロナンセンスの方向性がちょっと好みと違うのかな……。というのが全体的な感想ではあるが、『バロック あるいはシアワセの国』の主観的時間まわりの設定の使い方であるとか、『逃げゆく物語の話』のラングドールの設定と悲しみは好きだった。

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