【感想】『真実の10メートル手前』米澤穂信

真実の10メートル手前 | 米澤 穂信 |本 | 通販 | Amazon

 記者の太刀洗万智を主人公とする〈ベルーフ〉シリーズの短篇集。

 太刀洗万智が強キャラすぎてこの一冊だとバランスが悪い。太刀洗万智が語り手になっていないことについてはあとがきで作者が言及していてそこは『王とサーカス』に繋がっているとのことで、それは納得。どの話も、ミステリ的な上手さというよりは太刀洗万智が強キャラすぎるでしょと言いながら楽しめるというような話に感じた。その意味では、この一冊の中では常勝なんだけれども、それはあくまで綱渡りの成功例であるということに言及する(言及しているだけで、実際描かれている範囲では結局常勝しているが)「綱渡りの成功例」が一番よかったと思う。あとは、「ナイフを失われた思い出の中に」も、暗号には無茶があるように思えたけれど、お兄さんが出てきたのがよかった。

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