早川書房

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【感想】『アイリーンはもういない』オテッサ・モシュフェグ 岩瀬徳子訳

 少年矯正施設の事務員として働き、アルコール中毒の父親を憎み、自分自身の女らしさを嫌悪し、妄想をばかり膨らませ鬱屈した日々を過ごしていたアイリーンが、魅力的な女性との出会いを経て人生を大きく変える話。取り返しのつかない形で。 ともかくアイリ...
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【感想】『メキシカン・ゴシック』シルヴィア・モレノ=ガルシア 青木純子 訳

 メキシカンなゴシックだ! ホラーも読みよねと思っていたころにツイッターで以下を見ていて、それで読んだ。 そんな手に取り方なのでホラーであるということ以外の前情報まったくなく読み始めたが、これは確かにメキシカンでゴシックだ、という感覚が強か...
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【感想】『AI法廷のハッカー弁護士』 竹田人造

 有識者正しいんだよな~。 裁判官がAI化されてその穴を突いて無罪をもぎ取るハッカー弁護士の話。という設定で舞台がきっちり整っており、キャラが立ってて、連作式で大きな陰謀が見えてきて、という王道エンタメの構成。AI周りも作者が本職らしく、所...
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【感想】『息吹』 テッド・チャン 大森望 訳

 まだ読んでなかった枠。どの作品も、アイデアと問題意識のレベルがすごく高いと思った。特に、「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」、「偽りのない事実、偽りのない気持ち」、「不安は自由のめまい」が良かった。「商人と錬金術師の門」はある種...
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【感想】『プロジェクト・ヘイル・メアリー』アンディ・ウィアー 小野田和子 訳

 せーの、プロジェクト・ヘイル・メアリー、最高ー! ものすごく面白いとのことで読まないといけないと思ってたけど読めてなくて、やっと読み始めたら二日で読み終えてしまったくらいめちゃめちゃ面白かった。前情報なしで読んだ方がいいと散々言われていた...
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【感想】『嘘と正典』 小川哲

 短篇集。『ゲームの王国』がめちゃめちゃ面白いらしいけどまだ積んでる。諸事情でこちらを先に読んだ。 冒頭の『魔術師』はマジックの構造と繰り返される業みたいなものが上手くまとまっていて好きだった。姉SF。また、最後の表題作『嘘と正典』がとても...
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【感想】『なめらかな世界と、その敵』 伴名練

 どうも文學界の今月号に自分の作った同人誌が載っているらしい、という怪情報がツイッターを流れており、んなわけないでしょと思いながら買ったら、載ってた。『特集文學界書店2021』において、作家・伴名練先生がリフロー型電子書籍化不可能小説合同誌...