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【感想】『フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 >』 佐藤友哉

フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 (講談社ノベルス) | 佐藤 友哉 |本 | 通販 | Amazon本書は『ああっ、お兄ちゃーん』と云う方に最適です(嘘)。なるほど最適だった。こ、これがメフィストか、というとてつもない圧力を感じた。...
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【感想】『「鉄学」概論―車窓から眺める日本近現代史』 原武史

御召列車の章と都電の章がとても面白かった。都電の章では、原先生が学生に「江戸城がどこにあるか知っているか」「皇居前広場に行ったことがあるか」と問いかける話があった。なるほど自分の脳内のイメージ地図では、霞ヶ関と日比谷の駅は直線で結ばれている...
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【感想】『ハーモニー』 伊藤計劃

「たまには生きてる現代の作家の小説も(紙の本で)読むか」とか思って買いに行ったのにいつの間にか生きていない人のを買ってしまいましたが、しかし本になった長編が2作だけというのは惜しいというか、惜しいなんていうのはおこがましい気もするんですが、...
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【感想】『日本辺境論』 内田樹

「そのとおりだと思います」としか言えないような一冊。内容に深く同意する、という意味ではない。もちろんかなり同意できる部分もあるし、なるほどすごいなと思った部分もあった。一方それはちがくねーかと思った部分もあった。しかしなんにせよ、この本に反...
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【感想】『政治のリアリティと社会心理―平成小泉政治のダイナミックス』 池田謙一

タイトルだとはっきり言って何の本か分からないとおもうので出版社の宣伝をコピペすると、本シリーズの基礎をなすJESⅢパネル調査は,九波に及ぶそれで,21世紀初頭,小泉政権期をほぼカヴァーし,1976年JABISS調査から数えても30年の歴史と...
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【感想】『ABC<阿部和重初期作品集>』 阿部和重

Amazon.co.jp: ABC<阿部和重初期作品集> (講談社文庫) 電子書籍: 阿部和重: Kindleストア表題作(?)の『ABC戦争』がともかく面白かった。もはやストーリーの中身なんてどうでも良くなるくらい語ることが重要な小説だっ...
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【感想】『催眠術の日本近代』 一柳廣孝

なんて怪しげな本なんだ、と思って手にとって読んでみたら、とんでもなく予想を裏切る方向に面白かった。催眠術に主眼を置いた、日本近代の文化史。西洋から催眠術が日本に入ってきたとき、それは動物電気だとかなんだとか言われ、近い時期に入ってきた科学技...
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【感想】『卍』 谷崎潤一郎

やっぱり谷崎の音に対するこだわりは恐ろしいほどだと思う。全編が関西弁で回想の形式で語られる。つまり地の文が関西弁。もちろん登場人物も皆関西弁で喋るから、途中何ヶ所かだけ入る注釈以外は全て関西弁ということになる。内容としては同性愛を扱っている...
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【感想】『ロウきゅーぶ!』 蒼山サグ

ラノベっぽいものを書こうと思ったので、でもぶっちゃけ僕ラノベとかあんまり読まないわけですよ。実は。だからなんか最近のラノベを一冊くらい読もうと思って、いや、ち、違うんです! これを選んだのはたまたまで! その!まあ、実際読んでみたらこれは際...
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【感想】『宗教聖典を乱読する』 釈徹宗

実は聖書すらちゃんと読んだことがないんです。「聖書も読まずにドストエフスキー好きですとかいってんじゃねえ!」って表参道の路上で強面の兄ちゃんに殴られたことあります。嘘です。でもやっぱその辺の知識必要ですよね。それで聖書とかいつか読もうと思っ...
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【感想】『赤と黒』 スタンダール

フランス文学読もうと思ったがむしろ岩波にありそうなフランス文学をこれしか知らなかったのでとりあえず読みました。社会的側面は、世界史の知識が乏しくよくわからなかったんだけれども、そういう視点は排除しても、恋愛小説としてとても面白かった。ジュリ...
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【感想】『読書について』 ショーペンハウエル

三篇収録されている(『思索』『著作と文体』『読書について』)のですが、真ん中の『著作と文体』がとても興味深かったです。匿名批評についての話や、思想と文体の関係の話など。うんうんと思わずうなずいてしまうような鋭い意見もあれば、僕自身がブログで...
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【感想】『蜘蛛の糸・杜子春』 芥川龍之介

文庫を3冊買ったら割引だったから、3冊にするために購入。限定カバーに釣られた(上の画像は限定カバーじゃない)。中身は読んだことある作品が多かったけど、初めてのもあった。年少向けの作品を集めた、と書いてある。蜘蛛の糸やっぱり童話的な完成度高い...
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【感想】『文体練習』 レーモン・クノー

1つの短い、特に面白みもない話を、99の文体で書く、というもの。もはや訳者の作品だろ、という批判(?)もあるみたいだけど、まあ確かに。訳者の作品ですね。でも面白かったからとりあえず良い本だと思う。フランス語ができたら原文で読むのが良いんだけ...
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【感想】『詩学』 アリストテレース

うーん、アリストテレスって紀元前300年代ですよね。日本がまだ弥生時代ですよね。そう考えるとないわって感じになります。形としては全然体系的にまとまっているとは言えないものではありますが(それは僕の頭が足りないのかもしれないし、「体系的」とい...