【感想】『ほろびのうた A Last Love Song on this Falling Planet.』たけぞう

ほろびのうた A Last Love Song on this Falling Planet. - Bamboo Storage - BOOTH
【二人称連作短編ライトノベル】 エントロピーの彼方にほろびさっていく近未来の地球。 記憶喪失の少年は、冒瀆的なまでに美しい少女と出会う。 薄暗いラボのケージに隔離された、死にたがりの少女。 彼女は、毎日消滅と再生を繰り返す謎の存在だった――...

 文学フリマ東京36の新刊。私はboothで入手しました。

 二人称連作短編ライトノベル、というジャンル説明がされているけれど、まさにそれ(?)。形式と物語がぴたりとハマっている。語り手、君、その想う相手という三者の関係、彼らが辿る道、その構造が連作短編という形で変奏され、必然性を持ってラストにたどり着くのがかなり好きなやつだった。一番最後も絶対にそうという説得力があってとても良かったです。リーダビリティが高く、それなりのボリュームがありながらも止まることなく読むことができた。「生命とは何か」を最初に読んだ時を懐かしく思い出したりもした。

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