【感想】『空白の天気図』柳田邦男

 昭和20年9月17日に西日本を襲った枕崎台風が、原爆により壊滅状態となった直後であった広島にいかに大きな被害をもたらしたかについて、広島気象台台員を中心に描いたノンフィクション。

 先日、江波山気象館(旧広島地方気象台)を訪れた際に館内で紹介されていたのを目にして読んだ。被爆建物、当番日誌、調査記録などを実際に目にして本書を読めたことで非常に強いイメージを持って読む事ができた。

 自分は枕崎台風については全然知らなかったけれど、間違いなくこの本を読むべきであったし読んで良かったと思った。登場する人々の苦闘や問題意識もさることながら、ここまでを追いかけて構成しまとめ上げた著者の執念もすさまじいものがある。

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