実施してます!!(4/20 16:00まで)
昨年5月の文学フリマ東京で頒布した合同誌です。 近世日本文学を代表する怪異小説『雨月物語』の9編を、SF的視点から再解釈する小説合同誌となります。
発行からまもなく1年となり、今回無料キャンペーンを実施する運びとなりました。この機会に是非お読みください。なお、現在はKindle Unlimited等読み放題で読める状態にもなっていますが、こちらは今回の無料キャンペーン後に登録解除する予定ですので、KU契約者の方も今のうちにDLされることをオススメします。
以下、発行当時の宣伝記事です。
以下、高度な専門訓練を受けたエゴサチームが収集してきた皆様の感想の一部を掲載させていただきます。
なんかもう超高度人工知能崇徳院って単語出るだけで勝ったなって気分になるはちゃめちゃ作品をはじめ読み応え抜群すぎるのでおすすめです。買った。 https://t.co/u0JJS3JFCF
— ひがんどう (@higandou13) May 6, 2019
『雨は満ち月降り落つる夜』読んだ。雨月物語の九つの話をお題にしたSF短編小説群。これは期待を越えて面白かった。幽霊とSFは相性がいい。「荒れ草の家」「巷説磯良釜茹心中」「イワン・デニーソヴィチの青頭巾」が特に良かった。
— 森川真 (@mmww) May 7, 2019
雨は満ち月降り落つる夜、添付ファイル上長承認機能とかWireshark使うところとかかなり序盤でジワジワ来てしまって触れずにはいられない…
— ミーフーン(鹿の鳴き声) (@HonenukiSantama) May 10, 2019
文学フリマで買えなかった『雨は満ち月降り落つる夜』のkindle版を買って読んだ。考えてみれば怖い話もSFも好きだからこの組み合わせは最高でしかない。話の趣向がバリエーションに富んでて面白かった。一気に読んでしまった
— mochikuzu (@mochikuzu1) May 12, 2019
青頭巾も『イワン・デニーソヴィチの一日』も好きだけど、それを融合させたうえ法力バトルが始まる「イワン・デニーソヴィチの青頭巾」はぶっ飛んでてすごい
— mochikuzu (@mochikuzu1) May 12, 2019
中学生のときに親にもらった『日本SFベスト集成』を読んだときと同じ気持ち……たぶんこれは良いSFアンソロジーを読んだときの気持ち
— mochikuzu (@mochikuzu1) May 12, 2019
5/6の #文学フリマ 東京28 で仕入れた雨月物語SF合同さんの『雨は満ち月降り落つる夜』の感想。えーと、まず、表紙シンプルだけど紙が市松模様入ってるやつで紙自体を生かした文字だけの表1が映えてていいなこれ真似したいな、と。『雨月物語』を下敷きにしたSF短編集。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
1話目「ノーティスミー、センセイ」。軽妙なタッチの会話、文体はユーモアとともにどこかペーソスもあって。テーマは怨霊の崇徳院とAI。IoT機器のセキュリティの話なども絡めつつ、下敷きとなった「白峰」と美しく対照に。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
次「飛石」。このアンソロの執筆について触れるところから始まって私小説的な?と思いきや重厚さある文体の中にユーモアがほのかに。幻想譚かと思えばSF設定が来て文章の重さと相まって個性香って。「菊花の約」より。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
「荒れ草の家」。「浅茅が宿」ものでこのタイトル。もしや?となりつつ。スマートホームに空き巣が入ってその留守宅で…という話。ちょっとコミカル、どことなく漂う不条理感。読んでいて楽しさたっぷりだった。関係ないけどうちも使ってます。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
「回游する門」。「夢応の恋魚」を枕に。メカっぽさ豊かな三人組のスペオペ風メカトロ冒険譚。三人組メカキャラの関係がナイス。エンタメ感あってメカっぽさも好みで。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
「boo-pow-sow」。元の「仏法僧」は秀吉の幽霊と出会う話でこちらはJKっぽさある主人公の一人称。VR的なグッズを通じての話で主人公が高野山を舞台に、あーネタバレして語りたいけどしないほうがいいなこれ。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
「巷説磯良釜茹心中」。「吉備津の釜」を元に。うわー。駄目男の話は読むの辛い。見事に駄目男だw 読みやすいし吉備津の釜的に良い感じでSFだった。「回游〜」「boo〜」とこのイソラのお話が割と近い要素を含んでいて、ああ、雨月物語でSFってなるほどーとなる三作。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
「月下氷蛇」。「蛇性の淫」より。駄洒落とウィットある文章。天丼も楽しい。落語っぽい。キャラクタ性も良く。色気はあるけれどどちらかといえば明るくおおらかな感じで楽しく読めた。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
「イワン・デニーソヴィチの青頭巾」。「青頭巾」より。これかっこいい。「青頭巾」と「イワン・デニーソヴィチの一日」を重ねたお話になってるのだけど雨月物語的な世界とソ連ものは相性いいかも。迷信渦巻く日本の怪談と楽園を築くはずの社会主義革命の残念な世界。好みの要素いっぱい。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
「斜線を引かない」。「貧富論」より。うわー。怒濤の言葉の奔流が。だーっと読んでいくとうわーうわーナニガオキテルノ?となる。収録作品で一番の怪作だと思うー。
— 藤あさや (@touasa) May 14, 2019
たまたまフォロワーの方の一人が寄稿している事から知って衝動的に購入した小説本。挿絵の無い純粋な小説本を買うのはいつ以来だろう(こと同人誌という形では初めてかも)。怪異小説のクラシックとして知られる雨月物語を下敷きにサイエンスフィクションとして再構築した作品集、という説明で良いと思う
— 佐藤成夫@1日目(土)ラ39b (@sigeosato) May 18, 2019
雨月物語の原作を読み通した事はない身にも、ベースとしている作品の粗筋が扉に入っている親切設計なのでなんら問題なし。そしてその翻案具合も、現代劇に限らずで多彩である(わしは原作未通読の為一種の二次創作としてよ評価は保留するが、単品で楽しめることは太鼓判を押す)。確かにSFなのだ原作も
— 佐藤成夫@1日目(土)ラ39b (@sigeosato) May 18, 2019
意図的に文章を捻っている下りはあるが総じて読みやすく、古典の現代解釈という点を無視して単品として読んで大変楽しめた。しいて言えば組み合わされた各要素に対する基礎知識か、原作に対する基礎知識どちらかは必要かも。とはいえ衝動に身を任せただけの価値はあった。とても良かったです。
— 佐藤成夫@1日目(土)ラ39b (@sigeosato) May 18, 2019
意図的に文章を捻っている下りはあるが総じて読みやすく、古典の現代解釈という点を無視して単品として読んで大変楽しめた。しいて言えば組み合わされた各要素に対する基礎知識か、原作に対する基礎知識どちらかは必要かも。とはいえ衝動に身を任せただけの価値はあった。とても良かったです。
— 佐藤成夫@1日目(土)ラ39b (@sigeosato) May 18, 2019
“確かに崇徳院は日本三大怨霊計算知性の一つであり、未だ静まらぬその怨念を計算力に仮託している”(笹帽子『ノーティスミー、センセイ!』)
— ねむねむ (@kmayu) May 19, 2019
2000-2010年代のセキュリティ事情がつらつら書かれている部分があったみたいなこともあり、正直すげえ面白いというわけではなかったんですが(ただオチの付け方は良かった)、「怨霊計算知性」という頭がいいんだか悪いんだか分からない謎フレーズを発明しただけで記憶に留めておくに足る小説でした。
— ねむねむ (@kmayu) May 19, 2019
「イワン ・デニ ーソヴィチの青頭巾」読んだ。かなり好き。仏教観に触れたシェーホフは10年を穏やかにしたたかに生きるのかな……と思いを馳せつつ阿闍梨が吹き込まれた証道歌の内容に快庵さん!? とならざるを得ない。あの青頭巾、大丈夫……?
— ミーフーン(鹿の鳴き声) (@HonenukiSantama) May 29, 2019
そう言えば『雨月物語』で「男がクズなだけなのになんで女の嫉妬は怖いみたいに書いてんの!」と思った「吉備津の釜」ですが、SF版雨月物語『雨満ちて月降り落つる夜』の「巷説磯良釜茹心中」は、女の怖さに説得力を持たせつつ男のクズっぷりもしっかり描いてて、その上SFとしても面白い一編でした。
— けいりん🧸🍁🦁 (@koukounaries) June 22, 2019
アンソロ名は「雨は満ち月振り落つる夜」。
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
サークル様の回し者ではないですが、大変満足できたので、電子版へのリンクも貼らせていただきますね。https://t.co/QNcHuvOLDH
以下、コメントを繋げます。
ノーティスミー、センセイ!
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
雨を降らせるハッキングなど、小説という媒体ならではの手法が面白い。私も本職はIT屋さんなので、32768円などの説得力が心地良い。
飛石
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
本職はITと書いたが出身は物理学科なので何だろうこの親和性。メタ的な話なので、BL的な素材は、腐女子をその構造に巻き込むのは必然かもしれない。
荒れ草の家
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
我が家のルンバちゃんを可愛がりたくなった。存在にはさまざまな役割が天命というのがあると理解すべき話かもしれないし、集合的愛を感じ取ればいいかもしれない。
回游する門
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
ちょっとタイムボカンシリーズを思い出すコミカルさだが文体はサイバー。自分も機をしかと持ちたい。未来的な未来を脊椎動物の祖たる魚がもたらすのも面白い。
boo-pow-sow
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
数年前に親しい人を送った経験が蘇る。とても、切ない。子供の頃、死は遠い抹香臭いものだったけれど、自分に身近なデジタルなガジェットと近しく描かれると否応なく自分に隣接することへの説得力が生まれる。
巷説磯良釜茹心中
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
本書で一番気に入った話。プロローグの言葉にも既に仕掛けがあって周到なつくり。異常なまでの一途さを説明され、すべてが収束する。大掛かりな物語にしつつ、話の本質は人の情念。
月下氷蛇
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
軽妙な掛け合いの会話がよい。そしてこれも壮大で一途。いとおしいものをいとしく描き続けたら、それにふさわしい規模の世界が広がったかと思うと、最後はとても残酷な愛の到達点。
イワン・デニーソヴィチの青頭巾
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
快庵が二人に分割されたことで、バトルが大変に手に汗握る展開に。青頭巾に与えられた、証跡以上の役割が時空を超えた意味を持たせられたように思った。
斜線を引かない
— 解場繭砥 C100(土)東P09a (@kaibamayuto) August 14, 2019
極めて特異な文体に、数年前の芥川賞「abさんご」を思い出したのだけど、この文体でなければ表現できない世界。逆に言えば、これがSFでなければ芥川賞候補に推す人がいてもおかしくない。つかSFでも推して。
『雨は満ち月降り落つる夜』、どれをとってもおもしろかったのでほんとうにおすすめです…どれにしろおもしろくて致死量を疑い一日一作と決めて読んでいました ほんとにどの作品も着想からおもしろい
— しゅう (@syuu_29) April 15, 2020
『ノーティスミー、センセイ!』が即死案件(おれが)だったんだよな 読んでて「ワーッ!好きなやつだ!!!」て興奮しました 文字はいい…
— しゅう (@syuu_29) April 15, 2020
『巷説磯良釜茹心中』はとくに刺さって鍵で言ったおぼえあったけど悲鳴だったので割愛
あとフォロワー向けといえば『荒れ草の家』。スマート家電はかわいいので…
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