【感想】『だれがコマドリを殺したのか?』 Eden Phillpotts 武藤崇恵訳

だれがコマドリを殺したのか? (創元推理文庫) | イーデン・フィルポッツ, 武藤 崇恵 |本 | 通販 | Amazon

 どういう経緯でこの本を紹介されたか今となっては記憶がないのだが、何かでおすすめされたか何かで積読にしておき、いまさらながら読んだ。これまた記憶はないのだが、なぜか現代の小説だと思って読み始めたら、随分古かったので驚いた。1924年のミステリということで、なんというかルール整備前のルール違反はルール違反ならではのパワーを持ってこないというか、枠組みがあるから壊すのに醍醐味が生まれるというか、そういうのを感じた。やや退屈さを感じてしまったところがある。しかし時代性の前提を持って読めば、前半でしっかり各人の人物像を作り上げたことが最終版でいい効果をあげていて、よく出来た作品だなとも思った。

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