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【感想】『北の海』 井上靖

突然これを、しかも一応三部作の第三部であるのにいきなり読んだのには深いわけがあり、いや特に無いが、面白かった。別にこれから読んでも問題ないと思います。誰向けの情報? というか新聞小説なんて途中から読む人だってたくさんいたのだろうから(きっと...
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【感想】『西南シルクロードは密林に消える』 高野秀行

成都からビルマ北部を通ってカルカッタに至るまで、かつて存在したとされる西南シルクロードを踏破するエクストリームノンフィクション。ゲリラの手を借りて密入国しジャングルを歩いたり象に乗ったりと奇想天外で、合間に挟まれる人間観察や文化・社会に対す...
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【感想】『マルドゥック・スクランブル』 冲方丁

マルドゥック・スクランブル (全3巻) Kindle版 (amazon.co.jp)  熱い小説だった。カジノシーンめっちゃ長い。カジノだけで一冊分くらいあるだろ。しかしそのカジノが面白い。物理的なやつから始まって最後ブラックジャックに行く...
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【感想】『C’mon Spice!』 雲鳴遊乃実

第二十八回文学フリマ東京にて入手。 イベント参加時にお題箱を設置し、そこに入れられたお題から引き当てたもので短編を書いて次のイベントで新刊にします、という企画で、「下北沢初代永世カレー王」をお題に書かれた短編。 いや、お題の難易度が高すぎる...
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【感想】『息 -Psyche- vol.3』 アナクロナイズド・スイミング

第二十八回文学フリマ東京にて入手。 特集「夢オチ再考」ということで、夢オチをテーマにした一冊。ほぼ小説、若干論考。『夢オチ探偵』17+1 任意のタイミングで『目覚める』ことにより難事件を夢オチにして強制解決する能力を持った名探偵の話。探偵モ...
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【感想】『bnkrR vol.16 平成』

第二十八回文学フリマ東京にて入手。 テーマ『平成』ってめちゃくちゃ難しくないか、と思ったら実際一冊の1/3くらいしかテーマにしたがってなくてちょっと笑った。というか具体的には短編3本で、松永肇一『AI世界をキモオタと旅する』は元号切り替えを...
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【感想】『ヨハネスブルグの天使たち』 宮内悠介

Amazon.co.jp: ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワ文庫JA) 電子書籍: 宮内 悠介: Kindleストア  落ちる少女ロボットSF連作。ロボットの使い方が面白く、連作の繋がり方も絶妙な具合だったように思う。今度はこう落ちるの...
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【感想】『凶鳥の如き忌むもの』 三津田信三

刀城言耶シリーズの第2作。前作の『厭魅の如き憑くもの』がすごく面白かったので、そこの期待値からすると本作は若干もう一息ほしかった感はあるものの、絶対値で言うと十分良かった。伝奇・怪異的要素が挿話も含めて凄まじく、密室からの消失トリックも良か...
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【感想】『こだわり/花の女』 雨下雫/小島宇良

第二十八回文学フリマ東京にて入手。短編2編、両A面仕様。『こだわり』は作者の雨下さんがあとがきで書いている通りファンタジー要素とかがないという意味ではこれまでの作品と毛色が違うような気もしつつ、個人的には流れている空気は似てるしそんなに突飛...
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【感想】『深界調査記録』 もちくず倉庫

第二十八回文学フリマ東京にて入手。「気になった現実の事件や物事を調べたノンフィクション」とのこと。四本の記事を収録。都市伝説、怪奇事件、未解決事件、邪教。もともとこちらのサークルの小説本(と無配本)が気になっていたのですが残念ながら行ったの...
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【感想】『SFアンソロジー WORK Upside Down』 グローバルエリート

第二十八回文学フリマ東京にて入手。  宣伝画像とか、Webサイトとかがかっこよかったので気になっていました。文フリ当日も謎のユニフォームを来た集団が売り子をしており非常に圧があった。メンバー紹介などをみるとデザイン担当とか決まっていてすごい...
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【感想】『魂よ、忘るるなかれ』 寺岡敬

第二十八回文学フリマ東京にて入手。 もともとtwitterでフォローしていたこともあり気になっていたのですが、シリーズ物なのかなと勝手な敷居の高さを感じていたところ、なんと今回スペースがお隣で声をかけていただき、番外編なので単独から読めます...
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【感想】『第一回異世界分子生物学会年会講演要旨集』

第二十八回文学フリマ東京にて入手。BOOTH通販あり。  異世界における分子生物学会の講演要旨集という体裁で、異世界的な存在を科学的に紐解く。しかも本物の研究者たちが書いており、雰囲気がそれっぽくなっている。企画としてめちゃめちゃ面白そうな...
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【感想】『手品師の弟子』 戸田鳥

掌編8編を収録。『ジャパニーズ・ライフ/羊の反逆』と続けて読んだけれど、こちらのほうが各編は若干長いような気がする。内容的にはこちらのほうが優しい感じの読後感のものが多い。『羊の反逆』のような怪談的わかりやすいオチみたいなのはあまりない。ど...
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【感想】『ジャパニーズ・ライフ/羊の反逆』 戸田鳥

掌編13編。比較的、不思議な話や怖い話が多め? 『真田医院』『羊の反逆』の2作が気に入った。『真田医院』は得体の知れない感じの怪談(?)で、兄弟ネタの天丼や医者と看護師のキャラでコミカルな感じを出しつつも怖さがしっかりと残るのがよかった。『...