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【感想】『ヨハネスブルグの天使たち』 宮内悠介

落ちる少女ロボットSF連作。ロボットの使い方が面白く、連作の繋がり方も絶妙な具合だったように思う。今度はこう落ちるのか、みたいな。落下を書きたいというところにSFを後付していくような感覚。というか設定は意味不明でツッコミどころ満載であり、真...
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【感想】『凶鳥の如き忌むもの』 三津田信三

刀城言耶シリーズの第2作。前作の『厭魅の如き憑くもの』がすごく面白かったので、そこの期待値からすると本作は若干もう一息ほしかった感はあるものの、絶対値で言うと十分良かった。伝奇・怪異的要素が挿話も含めて凄まじく、密室からの消失トリックも良か...
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【感想】『こだわり/花の女』 雨下雫/小島宇良

第二十八回文学フリマ東京にて入手。短編2編、両A面仕様。『こだわり』は作者の雨下さんがあとがきで書いている通りファンタジー要素とかがないという意味ではこれまでの作品と毛色が違うような気もしつつ、個人的には流れている空気は似てるしそんなに突飛...
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【感想】『深界調査記録』 もちくず倉庫

第二十八回文学フリマ東京にて入手。「気になった現実の事件や物事を調べたノンフィクション」とのこと。四本の記事を収録。都市伝説、怪奇事件、未解決事件、邪教。もともとこちらのサークルの小説本(と無配本)が気になっていたのですが残念ながら行ったの...
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【感想】『SFアンソロジー WORK Upside Down』 グローバルエリート

第二十八回文学フリマ東京にて入手。  宣伝画像とか、Webサイトとかがかっこよかったので気になっていました。文フリ当日も謎のユニフォームを来た集団が売り子をしており非常に圧があった。メンバー紹介などをみるとデザイン担当とか決まっていてすごい...
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【感想】『魂よ、忘るるなかれ』 寺岡敬

第二十八回文学フリマ東京にて入手。 もともとtwitterでフォローしていたこともあり気になっていたのですが、シリーズ物なのかなと勝手な敷居の高さを感じていたところ、なんと今回スペースがお隣で声をかけていただき、番外編なので単独から読めます...
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【感想】『第一回異世界分子生物学会年会講演要旨集』

第二十八回文学フリマ東京にて入手。BOOTH通販あり。  異世界における分子生物学会の講演要旨集という体裁で、異世界的な存在を科学的に紐解く。しかも本物の研究者たちが書いており、雰囲気がそれっぽくなっている。企画としてめちゃめちゃ面白そうな...
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【感想】『手品師の弟子』 戸田鳥

掌編8編を収録。『ジャパニーズ・ライフ/羊の反逆』と続けて読んだけれど、こちらのほうが各編は若干長いような気がする。内容的にはこちらのほうが優しい感じの読後感のものが多い。『羊の反逆』のような怪談的わかりやすいオチみたいなのはあまりない。ど...
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【感想】『ジャパニーズ・ライフ/羊の反逆』 戸田鳥

掌編13編。比較的、不思議な話や怖い話が多め? 『真田医院』『羊の反逆』の2作が気に入った。『真田医院』は得体の知れない感じの怪談(?)で、兄弟ネタの天丼や医者と看護師のキャラでコミカルな感じを出しつつも怖さがしっかりと残るのがよかった。『...
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【感想】『天笠画廊のこと』 白樺あじと

第二十八回文学フリマ東京にて入手。 短編三編を収録。『彼女の庭』は殺人の犯行直後から始まるミステリ。しかし殺人自体を云々するのではなく、その死体の隠滅に関わる意図についての変則的な内容。回想として入ってくる挿話に無駄がなくよくできていると思...
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【感想】『ひとひら怪談』 薄禍企画

第二十八回文学フリマ東京にて入手。 見開き1ページの掌編怪談集。装丁/デザインもきれいで楽しい。目次に執筆陣と作品の対応が示されているが、ページ数しか書いてないので能動的に読まないとわからないし、本文ページからは作者名が排除されている趣向。...
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【感想】『ヴァージニア・ウルフ短篇集』 Virginia Woolf  西崎憲訳

ヴァージニア・ウルフ短篇集 (ちくま文庫 う 18-2) | ヴァージニア ウルフ, Woolf,Virginia, 憲, 西崎 |本 | 通販 | Amazon  明日の文フリにて頒布されるウルフ本が気になっており、とりあえず文フリ前にな...
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【感想】『なお澄みわたりパシフィック』 田畑農耕地

第8回Text-Revolutionsにて入手。 SFっぽくもミステリっぽくもあり。萌えラノベかどうかは審議が必要ですが……。超能力を追い求める先輩に無理やり連れられてやってきた外界との接触を断たれた島で、超能力をもった人々を目の当たりにす...
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【感想】『幸運な子供たち』 まるた曜子

第8回Text-Revolutionsにて入手。 文庫版約300ページの長編医療SF小説。墜落事故のただ一人の生き残りの少女を主人公に、彼女の命を救った医療技術を中心に据えつつ、その半生を描いた作品。医療機器《オートクチュール》やそこに新生...
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【感想】『火竜の僕は勇者の君と一度も言葉を交わさない』 雲鳴遊乃実

第8回Text-Revolutionsにて入手。 夢で繋がる系のファンタジー小説。雲鳴さんの小説は何作か読ませていただいて、地の文での心情表現の丁寧な積み重ねに強みがあるのかなと思っていて、本作でも"僕"の鬱屈や夢の中で得られるカタルシス、...