みなさまごきげんよう、告知があります。
今週の日曜日9/10、文学フリマ大阪11にて販売される、文芸創作同人サークル「ストレンジ・フィクションズ」の新刊、『声百合アンソロジー まだ火のつかぬ言葉のように』に作品を寄稿しました。
ストレンジ・フィクションズといえば、すごい方々が所属されているサークルです。いまこのパラグラフをまるごとBingAIに書かせて楽をしようと試みましたが、AIが架空のメンバーの輝かしい受賞歴を並び立ててきたので敗北しました。第十三回日本SF新人賞受賞の木村麻里って誰だよ。これがシンギュラリティです。公式オフィシャル絶対正統なWebカタログの表記を借りると、「創元SF短編賞出身者やメフィスト評論賞出身者などを含む」サークルであるようです。エッチな小説を読ませてもらいま賞出身者は?
ともかく各メンバーがそれぞれに大活躍されているサークル、ストレンジ・フィクションズですが、二年前の『夜になっても遊びつづけろ よふかし百合アンソロジー』に続くこの度の臨時増刊号的企画に際し、ゲスト寄稿者として参加させていただく機会をいただきました。ありがたいことです。私なんかがいいんでしょうか。ほんとうにあたしでいいの?山奥にタヌキとネズミと暮らしているし、と思い、居住地が知れたら参加資格を取り消されるかもしれないとこれまでひた隠しにしてきたのですが、さっき見本の送付先住所を連絡してしまったのでいまから取り消されるかもしれません。文フリ会場でストフィクの人が墨塗りを施していたらそういうことだと思ってください。
さて、『声百合アンソロジー まだ火のつかぬ言葉のように』は声をテーマにした百合アンソロジーです。声、いろんな話の広がりの予感がありますよね? きっとその予感を斜め上に超える一冊です。曲者揃いです。信じてください。
他の方の収録作について何か言おうかと思ったのですが、概ねネタバレに配慮すると何も言えなさそうだったので、公式のあらすじ紹介を読んでください。全然わかんねえなこれ。自分の作品の紹介だけ簡単に書いておくと、「怪異専門ウェブメディアあやじん」の公式アカウントが開催した「公開編集会議スペース」のトランスクリプション(文字起こし)の小説です。文字起こしだけです。地の文も会話文もありません。文字起こしです。スペースで語られるのは、現地取材をしてきたばかりだというライターが報告する「女の声の怪異」について。取材先であるAさんによれば、ある日から母親が「お父さんが誰かと話している」と訴えるようになります。父親には聞こえないが、母親には聞こえている女の声。やがてその声が障りはじめる。「それって声なんだろうけど百合なの?」と思うかもしれません。私も思います。けれど、イーロンがスペース機能を廃止する前にこの小説を書くことができて良かったです。ツイッターいままでありがとう。
なお、ストレンジ・フィクションズのスペースH-32(ひみつ!)では、織戸久貴さんの『百合小説アーカイヴ(仮)』も合わせて販売とのこと。二冊合わせて要チェックだ! 当日私は山奥から参加します。
ちなみにちなみに、文学フリマ大阪11で販売のある既刊のうち、以下にも寄稿しておりますのでよろしくおねがいします!
水平思考小説アンソロジー『ビストロ・ラテラル』
あたらしいSFとファンタジーの雑誌『Rikka Zine Vol.1 Shipping』
架空の島を舞台にしたアンソロジー『貝楼諸島より』
(追記)『声百合アンソロジー まだ火のつかぬ言葉のように』、Boothにて通販実施中!!!