【感想】『TOKYO YEAR ZERO』デイヴィッド・ピース 酒井武志訳

TOKYO YEAR ZERO | デイヴィッド ピース, 酒井武志 |本 | 通販 | Amazon

 やばすぎる小説。かなり長くて重いが、結構一気に読んでしまった。面白い。

 意識の流れ系だと解説に書いてあったけどそういうジャンルでしたっけ。まあ意識の流れであることには間違いないが。ひたすら挿入される意識、反復、変奏、狂気。一応トリック的な要素があったが、まあ途中からバレてるし、わりとそっちはどうでもいいと思う。警察小説とかノワール小説的な文脈で読もうとしたらなんか違うとなるのではないか。重要なのは東京の闇(この暗黒、暗澹感はすごい)と主人公・三波のこの意識、心理、狂気でしょう。お前痒いところ掻きすぎなんだよ。ガリガリ。自称通りの人間は誰もいない……。

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