【感想】『バビロン 1 ―女― 』 野崎まど

 僕の中で2014年ベスト作家(自分が読んだ年基準)である野崎まど先生の新刊なのでもちろん秒速で買って1.5ヶ月積んでたんですが、読みました。

 攻めすぎだろ。

 まず主人公がおっさんなんですよね。あとなんですかこのあらすじ。「東京地検特捜部検事・正崎善は、製薬会社と大学が関与した臨床研究不正事件を追っていた。」いやいや、これ野崎まどじゃなかったら絶対読んでないぞ。手に取らない自信がある。僕が野崎まどの一連の作品を読んで魅力だと思ったのは超絶強いヒロインが出てきてだいたいそいつが主人公を利用したり蹂躙したりして最強な感じで大半は狂ってるんだけど狂ってるなりの超強力な論理でなんか納得させに来るレンガ方式ですごいっていうやつなんですけど、この本なんか、ヒロインが出ない。は? 読めども読めども出ない。ヒロインがいないからちょっと和ませる要素担当みたいな奴があからさまに消えそう。半分まで読んでもヒロインが出ない。流石にふざけないほうがいい。と思ったら出た。と思ったら終わった。一冊かけてプロローグだった。そういうの2でやっただろ。でも一冊使うのは攻めすぎだろ。どんだけ自信あるんだ。でも最後まで読んでしまったし続刊出たら買うよなと思うと、講談社タイガずるくない? メディアワークス文庫様にいくらか包むべきだと思う。

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