01_読感 【感想】『読書について』 ショーペンハウエル 三篇収録されている(『思索』『著作と文体』『読書について』)のですが、真ん中の『著作と文体』がとても興味深かったです。 匿名批評についての話や、思想と文体の関係の話など。うんうんと思わずうなずいてしまうような鋭い意見もあれば、僕自身がブログ... 2009.08.23 01_読感
03_作品 飼育の関係 何しろ此の時代である。少女に家族は無い。摩天楼の居並ぶ街の片隅、黴臭いアパアトメントの一室で暮らしている。近頃はその様な子供も大変多い。 或る日の暮れ方、少女は市の高架チュウブを、宛てどもなくぼんやり歩いていた。少女は毎夕そうして市を彷徨... 2009.08.12 03_作品
01_読感 【感想】『蜘蛛の糸・杜子春』 芥川龍之介 文庫を3冊買ったら割引だったから、3冊にするために購入。限定カバーに釣られた(上の画像は限定カバーじゃない)。中身は読んだことある作品が多かったけど、初めてのもあった。年少向けの作品を集めた、と書いてある。 蜘蛛の糸 やっぱり童話的な完成度... 2009.08.09 01_読感
01_読感 【感想】『文体練習』 レーモン・クノー 1つの短い、特に面白みもない話を、99の文体で書く、というもの。 もはや訳者の作品だろ、という批判(?)もあるみたいだけど、まあ確かに。訳者の作品ですね。でも面白かったからとりあえず良い本だと思う。フランス語ができたら原文で読むのが良いんだ... 2009.07.31 01_読感
03_作品 3という数字の秘奏性と虚造性と魔想性を考察するべくなされた一つの小さな空想譚 地下鉄に乗って午後三時。だが地下だ、暗い。暗い暗い暗い隧道を黒い黒い黒い地下鉄がいくらいくらいくら走っても闇には追いつけぬ。地下鉄は空いている。が座席は埋まっている。私は立っている。地下鉄を好いてはいない。が予定は詰まっている。私は乗ってい... 2009.07.12 03_作品
01_読感 【感想】『詩学』 アリストテレース うーん、アリストテレスって紀元前300年代ですよね。日本がまだ弥生時代ですよね。そう考えるとないわって感じになります。 形としては全然体系的にまとまっているとは言えないものではありますが(それは僕の頭が足りないのかもしれないし、「体系的」と... 2009.07.08 01_読感
01_読感 【感想】『幼年時代』 トルストイ 感傷的で綺麗な話でした。子供モノというジャンルにこれをぶちこんでいいのかはわかりませんが、けれどこのジャンルに可能性を感じる僕としては、もう少し鳥肌の立つようなことを書いてほしかったという欲があります。 2009.06.29 01_読感
01_読感 【感想】『悪霊』 ドストエフスキー 上下巻それぞれ700ページ近い。長かった。岩波文庫のくせに700円もするんですからね! いや、買ってないですけれど。図書館活用してます。 物語の内容以前にまず一番印象深かったのは、語り手の半透明性です。一応語り手(新聞記者らしいですね)が存... 2009.06.25 01_読感
03_作品 CP対称性の破れ この束の間の待ち時間、「CP対称性の破れ」について、お二人さんにお教えしよう! ここに映画館の椅子。映画館の椅子、ひじ掛けに飲み物とか置けるホルダーあるね。このホルダーが今夜の主役。ホルダーに置くものは、コーラ(映画館にぴったりな飲み物は... 2009.06.12 03_作品
01_読感 【感想】『夢見る脳』 J・アラン・ホブソン 夢見のための一つのおもしろい読み物になりますね。最初の方はばーっと読み飛ばしましたが、後半すごく面白かったです。 夢の中での運動や感覚に関する考察や、夢の奇怪さの分析が面白い。ただ、ちょっと厳密性は欠いている気がします(一般性を持っていると... 2009.06.11 01_読感
01_読感 【感想】『現代の英雄』 レールモントフ 主人公にネガティブ(偽悪っぽい)なのを配置する。なんかずいぶん先進的なことをやっている。このパターンの余計者もよい。 あと時系列がぐちゃぐちゃしているあたりも、うまい。150年以上昔の作品とはなぁ。 2009.06.02 01_読感
01_読感 【感想】『貴族の巣』 ツルゲーネフ 構成がしっかりしていて、無駄なものが無いのに、それでいて重厚。 また、この余計者(лишний человек)スタイルは、読んでいてとても面白いです。というか、余計者の主人公が、以後の日本文学に影響与えてるんだなぁってのがなんとなくわかり... 2009.06.01 01_読感
01_読感 【感想】『白夜』 ドストエフスキー Amazon.co.jp: 白夜 (角川文庫) 電子書籍: ドストエフスキー, 小沼 文彦: Kindleストア これはすごい。うまい。さすがドストエフスキー。 序盤の主人公の妄想語りでまずずっぱ抜かれる。ドストエフスキー的な幻想描写という... 2009.05.28 01_読感
01_読感 【感想】『初恋』 ツルゲーネフ なんというか、完成度が高い。ツルゲーネフの最高傑作とも言われているらしいけど、この一作読んだ限りでは確かにそうなのかもしれないと思う。 最近ロシア文学の有名どころをちょんちょんと読んでいるわけだけど、ゴーゴリ「鼻」「外套」やプーシキン「スペ... 2009.05.25 01_読感
01_読感 【感想】『外套・鼻』 ゴーゴリ ゴーゴリってこんな感じなんですね。なかなか好きです。 外套は、序盤微笑ましい感じの話なのかと思ったら、最後心霊モノみたいになって、うおおって感じでした。 鼻は、序盤から不条理すぎて、全部うおおって感じでした。ゴーゴリってそんな不条理なものを... 2009.05.13 01_読感