第三十一回文学フリマ東京に参加しました。東京開催は5月が中止されたので1年ぶり、感染対策をしながら、というこれまでとは違った形でしたが、まずは無事開催できて良かったと思います。事務局の皆様本当にありがとうございました。
開催時間を変更して時差設営呼びかけ、スペース数減ってターリー屋やクルミドコーヒーがいないから会場がめちゃめちゃ広い(通路がめっちゃ開いてる)、入場者も時間帯で分けて制限、などかなり工夫されていたように思いました。バタバタしてたからなのかソーシャルディスタンスだからなのか知らないけど開会時いつものお隣に挨拶しましょう~が無かったのだけ寂しかったけど。それで実際、人来るんかいなと思っていたら、結構お客さんは入っていて、でも通路めっちゃ開いてるから密な感じは無くて、不思議でした。全然人来ないっすねーとか言ってたら入場制限されていたというのをあとで知りました。なので人通りは疎らに感じてたのですが、多分それぞれの滞在時間も短くて入れ替わりが早かったのでしょう、そんな人来ないだろという想定で持ち込んだねじれ双角錐群の新刊はすぐ無くなりました。買えなかった方ごめんなさい。多めに割り当てたBOOTHの通販も即日終わってしまったとのこと(ってことは持ち込み数とかじゃなくて印刷数ミスってるやんけ)。また、Kindle版、鋭意制作中とのことです。
アフターコロナの時代には同人即売会なんて生き残れないですよという流れまであった中で開催にこぎ着けたのは良かったと思いますし、なんというか希望を感じられるイベントだったと思います。ただ、当然人が集まったらそこにはリスクがあるし、あの場でクラスターとかまでいかないまでも感染してる可能性は普通にありそうなので、ただそれが普通に通勤やスーパーの買い物やなんやと比べて特別高リスクとは思われないけど、でもそれでも減らせるリスクは減らした方がいいんだよとか、まあなんか難しいですね。そこまで根本的な話までいかずリアルな課題として、アクリル板みたいなガードを設置している人がいたりいなかったり、消毒液を常備しているサークルは多かったが使い方はバラバラだったり、小銭をトレーで受け渡すのもどこまで効果があるのかわからないなぁとか、サークル参加者がどこまで何をすべきなんだろうというのがみんなわからず手探りだったなと思います。キャッシュレス対応が接触低減に有効なはずですが、まあ導入しているサークルはほぼ見なかった。簡単に使えないですよね。あと換気で搬入口が開け放たれててそっち側のスペースは風吹いたら紙類飛びまくりで設営破壊が起きてたりというのもかなり大変そうだった。イベントの中身的なことで言うと、見本誌コーナーが廃止されたのは結構ダメージがある人がいるだろうと思いました。これは僕が自分自身がそうであるということを元に勝手に想像してるだけですが、文フリ参加者は買うものを元から決めてる人が大半で、会場で偶然出会って本を買うということはすごく少ないです。文芸なので、イラストや漫画と比べると『表紙買い』の精度が著しく低い。元々SNS上で知っている人が本を出しているからそれを買いに来たとか、事前にWebカタログで気になったとか、Twitterで流れてきたとか、Twitterで流れてきたとか、Twitterで流れてきたとかで買うものが決まっている。そこに割り込んで当日見つけたモノを買うきっかけって、あの見本誌コーナーが唯一キラーで、かなりそういう偶然の出会いを生み出してるはずなんですけど、あれが無くなると宣伝をしていないサークルの本はほぼ売れないと思います。Webカタログに情報載せてないサークルとか絶対売れないんじゃないだろうか。少なくとも自分の場合、探しようがないので今回は本当にTwitterで流れてきた本しか買えなかった。でまあそうすると、それって通販と同じな気もしてくるんだよなぁ。
とまあそういう難しさはあるよなと思いつつ、みんな本作っててすごいな!と思って楽しかったです。今後もイベントが続けられると良いと思います!