この本の優れているところを2つ挙げさせていただきます。
- 前巻での表紙詐欺展開を踏まえ、どう考えてももはやサービスシーン的な要素は盛り込んでいる場合ではないが、時間軸を捻じ曲げることでラノベノルマを冒頭でそつなくこなす
- 同じく、時間軸を捻じ曲げることで終盤で百合厨もにっこり
- だがそれらを絶望でぶち壊す
以上です。3つじゃん。
状況は悪くなる一方で、この消耗していく感じは久々に読んだジャンルのように思え、非常にワクワクします。なんかこの「主人公が負傷した状態で逃げてる巻」ってなんか一昔前のファンタジー的な作りじゃないですか? そこに懐かしさを感じる。そして能力バトルとして正当なチート敵を上回るチート敵を上回るチート敵。立てた死亡フラグをしっかり回収する人々。せっかく掘り下げたのにすぐ退場するキャラ。しっかり伏線回収。王道の共闘。良さ。