「そのとおりだと思います」としか言えないような一冊。内容に深く同意する、という意味ではない。もちろんかなり同意できる部分もあるし、なるほどすごいなと思った部分もあった。一方それはちがくねーかと思った部分もあった。
しかしなんにせよ、この本に反論するとしたらこう反論するだろう、みたいなのを冒頭の部分で内田樹は全部自分で叩き潰している。だからそういう反論しても「確かにそういう反論は十分考えられます。そこに書いておきました」みたいになってあれ。
要するに内容云々よりも内田樹の論構築力がすごいなーと思った一冊でした。皮肉とかじゃなくて、実際感心した。