やられました。
一番最初に、「蝶」という短編小説が入っていて、これは文庫本見開き一ベージに収まるくらいの短いショートショートで、多分 1500字もない作品なんですが、これがやばい。ちょっと衝撃的でした。正直、筒井康隆がこんなの書く人だと思ってませんでした。1000とか2000く らいの文字数で小説をかこうとした時の、一つの目指す方向としてこの作品は際立ってるなぁと思いました。何言ってるのか分かんないですね。でもともかく衝 撃が大きかったです。それだけで星5つにしてしまおう。こんな事だから星付けが甘いんですかね。
後の作品は、まあ面白かったんですが、やっぱり「蝶」の衝撃がでか過ぎてかすんでしまっていました。強いてあげるなら「だばだば杉」と「通いの軍隊」が面白かったです。でもこれくらいの長さになってくると、中盤で十分面白いがためにオチが弱く感じられてしまいますね。