自家用車で日帰りで東国三社を回る(鹿島神宮、息栖神社、香取神宮)

 弊ブログ「笹帽子の樹」は読書感想ブログです。メインコンテンツとして、私が読んだ小説等の感想を記録しています。いま約500本ほどの読書感想記事があるようです。すごいですね。

 さて、ここでアクセス数が多い人気記事のランキングを見てみましょう! いったいどんな本の感想が人気なのかな?

「すべての期間の統計情報」、ランキング1位は「ホームページ/アーカイブ」、2位は「公共交通機関のみで日帰りで東国三社を回る(鹿島神宮、息栖神社、香取神宮)」

 ということで、(ホームページを除いた個別記事で)最も人気の記事は「公共交通機関のみで日帰りで東国三社を回る(鹿島神宮、息栖神社、香取神宮)」です!

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旅程の計画

 2019年の私は、公共交通機関のみという謎の縛りを設けた上、初手から鹿島セントラルホテル・息栖神社間の往復60分を徒歩で移動するなどという狂気の旅程を平然と記載し、それをさもノウハウであるかのように公開する異常行動をみせていた。それでいてブログ記事に予想外にアクセスが来ているのを見て朝から往復徒歩60分はまずいだろと思って若干日和った追記を加えている。このあたりに心の弱さが垣間見える。

 だが、徒歩の時代は終わった。人類は今や火を手にしたのだ(今年車を買ったよという意味です)。

  • 便宜上のスタート地点を前回記事では東京駅としたが、今回は東京IC(用賀出入口)とする。
  • 高速道路・有料道路を利用する。
  • 所要時間は2024年5月18日(土)の実績である。晴天に恵まれた普通の(連休とかではない)土曜日。
  • 前回記事において「東国三社めぐりに特に順序のルールはない」などという妄言が見られるが、「鹿島立ち」の故事を踏まえれば鹿島神宮から順に回るのが当然である。
  • 公共交通機関のみを用いるよりも、時間的な余裕がある。できたら東国三社参りのあとに追加オプションも入れたい。

 結論として以下のルートを辿りました。

マイカーログアプリに停車位置名称を加筆。この機能好き。

東京IC→鹿島神宮

07:00東京IC→首都高渋谷線(3)
07:20大橋JCT→首都高中央環状線(C2)
07:30大井JCT→首都高湾岸線(B)
07:40高谷JCT→東関東自動車道(E51)
07:50湾岸幕張PAで休憩(30分)
09:10潮来IC
09:25鹿島神宮着
  • 便宜上東京ICを出発点にしたけど、どう考えても大橋JCT前の渋滞を回避した方がかしこかったと思う。でも東京ICが出発点な方がわかりやすい気がするからこうした。
  • 東関道の後半は道がガラガラ。佐原を過ぎて視界が開け、利根川を超えるあたりが爽快感がある。
  • 終点の、ちょ、潮来ICを降りると鹿島神宮まではすぐ。
  • 鹿島神宮の駐車場情報は公式サイトに詳しい。
アクセス・駐車場 | 鹿島神宮
高速バス 東京駅八重洲南口発 「かしま号」 ※Suica・PASMO等使用可 時刻表(関東鉄道) 電車 ※鹿島線は1時間に1本程度となり、時間によって上記のように乗り換えが変わりますので事前に調べてからお
  • 表側の駐車場は有料で、裏側に回った御手洗池駐車場は無料。また、表参道には公式運営(?)以外の有料駐車場も多数ある。今回は「参拝者第一駐車場」を利用(普通車300円)。9:25の時点で既に満車気味……に見えたが、誘導員の方が入れてくれるのでお金を払うと「駐車場はね、森ですから」と言われて、森に通された(?)。Googleマップの航空写真で見えている範囲の舗装駐車場の奥の森のスペースが休日用の拡張スペースとして使われている(樹の下に絶対停めたくない人は森を拒否してください。でも後述の七不思議によれば松脂が落ちてくることはないはず。信心次第です)。なお、無料である御手洗池駐車場の様子を10時頃に見た感じ、まだ空きはあったので、活用してもいいのかもしれない。
鹿島神宮、大鳥居
鹿島神宮の大鳥居。神明鳥居の一種だが貫が突き出す。東日本大震災で倒壊した石鳥居から立て替えられた
  • 鹿島神宮の主祭神はタケミカヅチである。日本神話の「国譲り」において活躍した神であり、古事記では建御雷神が天鳥船神を伴って葦原中国に降り、大国主神に国譲りを迫った。日本書紀では、派遣されたのは経津主神と武甕槌神になっている。これらを合わせた三柱が東国三社のゆかりの神となっていて、すなわち建御雷神=武甕槌神が鹿島神宮、経津主神が香取神宮、天鳥船神が息栖神社に祀られているのである(息栖神社の主祭神については天鳥船神ではなくて久那戸神ではある)。
  • というこの話になんだかジャンプがあるような気がするのは、国譲りの舞台というのは基本的には出雲で、そこからどうこの関東の地の「東国三社」に繋がるんだろうというところ。実際そのあたりは、諸説ある。諸説あるが、かなり諸説感を感じたのでここでは省略。参考文献に 鹿島神宮 改訂版 | 東 実 |本 | 通販 | Amazon など。
  • 境内は広い。鹿島七不思議というのがあり、要石(大鯰を押さえていて、掘っても抜けない)、御手洗池(大人が入っても子供が入ってもその身長に関わらず胸まで水がくる水深になる)、などなど。
鹿島七不思議の立て札
「要石 その根底ふかくて図り知れずという」
「御手洗 池の深さ大人小人によらず乳をすぎずという」
など。
鹿島七不思議。七不思議の後半数合わせになりがち。
要石の立て札。
要石を見ると、書き終えていない小説が背筋を伝う。
  • 前回4年前に訪問したとき、宝物館は休館していた。今回はきっと見ることができるだろう、直刀とかがあるはずだから気になるな……と思っていた。そしたらなんと、まだ休館していた。何も調べずに来たのが悪いのだが、平成30年以来休館していて、公式サイトにはいつまで休館なのかの記載がない
  • 宝物館を見込んで時間を確保していたのだが、残念ながら宝物館がなく、前回のようにお昼時でご飯タイムというわけでもないので、想定よりもかなり早く鹿島神宮の参拝が終わる形となった。

鹿島神宮→息栖神社

10:30鹿島神宮発
11:00息栖神社着
  • 鹿島神宮から息栖神社に移動する道すがら、「あ、このミニストップ、4年前に往復徒歩60分の補給基地にした所だ!!」という再会があり楽しかった。
  • 息栖神社は、二の鳥居の前の道路を挟む左右に無料の駐車場があるが、前回2019年に訪問したときにはまだ存在しなかった「息栖の森駐車場」が通りに出たところにできており、駐車場スペースは充実していた。今回はその「息栖の森駐車場」を利用(無料)。神栖市コミュニティバスの停留所でもあるらしい。
息栖の森駐車場|茨城県神栖市
神栖市コミュニティバスの看板。「カミスココくん」という、茨城の形をして神栖市の部分が赤くなっているゆるキャラが描かれている。
カミスココくんの神栖の部分(ゆるキャラ部分ツイート)
息栖神社大鳥居
息栖神社大鳥居。わざわざ「東国三社」と頭に付けているところに、例のあの現象を感じなくもない。
  • 鹿島神宮と香取神宮が極めて重要な神社であり(「神宮」であるし、毎年朝廷から鹿島香取使という勅使が派遣されていた)、それに比べると東国三社とまとめたときに入る息栖神社は規模が小さく感じられる。というか実際に小さい。東国三社とまとめて「下三宮参り」が流行ったのは江戸時代だそうなので、相対的にかなり最近のはなしでもある。でも三つの方がなんかまとまりがいいのも確かだ。土曜日でも境内が落ちついていて良い。
看板「此の場所で釣りをしないで下さい (理由)非常に危険です 息栖神社」
忍潮井の前の水辺にある、釣りを禁止する理由をきちんと明示している看板。ただし何が危険なのかは明示されていない。
  • 参道が面する常陸利根川に接して、「日本三霊泉」のひとつ、「忍潮井(おしおい)」と呼ばれる井戸があり、滾々と水が湧き出している。川の横で水が湧いているというのは確かに不思議な感じがして面白い。ちなみに「日本三霊泉」のあと二つは伊勢の明星井と伏見の直井らしいのだが、その二つが「日本三霊泉」と称しているのかはわからない。怪しいんじゃないか。伏見稲荷は日本三大稲荷の話をしない現象と同じ例のあの現象なんじゃないか。
カフェ「杜の栖(もりのすみか)」
わらび餅ソフトをいただきました。

息栖神社→香取神宮

11:30息栖神社発
12:10香取神宮着
  • 香取神宮の駐車場の情報は、公式サイトのブログ記事に記載がある。参道商店街を見るのに便利なのは第1駐車場(無料)。今回も第1駐車場を利用したが、お昼時ということもあり満車だった。ただ出入りが結構あったので、少し待っていると停めることができた。
お車でお越しの皆様へ | 香取神宮
香取神宮では大型の無料駐車場を2カ所ご用意致しております。 第1駐車場:総門より南西に約550m。佐原香取IC出入り口を左折約800m。参道商店街正面の駐車場となります。 第3駐車場:総門より南東に約350m。佐原香取IC出入り口より直進約...
香取神宮大鳥居
香取神宮大鳥居。人が映ってたのを消しています。
  • こちらも長い参道があり、境内が広い。
要石の立て札
要石を見ると、以下略。
  • 鹿島神宮と対になる要石があり、鹿島神宮の要石が凹んでいるのに対し、香取神宮の要石は尖っている。
  • 境内の図を見ていると、「狐坐山神社」と書かれているのが気になった。前回はお参りしていない境外社だ。狐とついているが、稲荷神社とは違うのだろうか。気になったので行って見ることにしたのだが、そちらに向かう道が、以下である。
森に入っていく下り坂の道の手前に、赤いパイロンにスリップ注意の警告標識のアイコンがついたものが置いてある
え、これヤツメ穴じゃん。
  • 上記のパイロンが、通行禁止なのかそうでもないのか極めて微妙な位置に置かれているのみで、案内表示はなにもない。しかし境内案内図には確かに道が示されている(なんか中略のウニョウニョがついているが)。行ってみることにした。
  • とても滑りやすい道を抜けると、比較的最近再建されたと思しき鳥居があった。
狐坐山神社の鳥居。鳥居の奥に石段が見える。
立て札には「狐坐山神社」「御祭神 命婦神」とある。稲荷神とは関係するけど同じではなく、狐らしい。
  • この石段を上っていったら、以下の写真の様子が見えてきてテンションが上がった。この先は君自身の目で確かめてほしい。
森の奥に鳥居が見えてきたところ
ちなみに蚊がヤバかった。
  • 今回、鹿島神宮での宝物館は見られなかったわけだが、じゃあ仕方ない、前回も見たけど、香取神社の宝物館はもう一回しっかり見よう、と思った。しかし、以下の通り休館だった。そんな……。
香取神宮宝物館が改修工事に伴い休館であることを知らせる掲示
収蔵品である古瀬戸の狛犬の阿形がお知らせしてくれています。

香取神宮→道の駅たまつくり/霞ヶ浦ふれあいランド

13:50香取神宮発
14:50道の駅たまつくり着
  • 公共交通機関で回ったときには時間制限的にいっぱいいっぱいだったが、自家用車だと結構余裕ができる。いや余裕ができるというか、もうこれ、実質ワープだろ、と思っていた。逆に三社参りが速くできすぎて御利益が減らないか心配なくらいだ。一方で、ついついガンガン移動して行程を詰め込んでしまうので体力には注意が必要だなとあとから思った。
  • あとから思ったということは、このときは思っていなかった。せっかくなので寄り道しようとおもって、霞ヶ浦を見にいくことにした。霞ヶ浦の北側、霞ヶ浦大橋のところに「道の駅たまつくり」と「霞ヶ浦ふれあいランド」があるのでここを目指すことにする。
道の駅たまつくり
「弐湖」の恵みがここに集結話題のご当地バーガーもアリ !霞ヶ浦大橋のすぐたもとにあり、目の前に霞ヶ浦の雄大な景色を眺める道の駅たまつくり。隣には霞ヶ浦ふれあいランド...
霞ケ浦ふれあいランド - 行方市玉造甲 - なめがた日和[行方市]
観る・遊ぶ・体験する! 「水」をテーマにした楽しい遊び場です。国道354号線沿い、霞ケ浦に架かる霞ケ浦大橋のたもとにある、霞ケ浦ふれあいランド。 水をテーマにしたテーマパークです。 施設には一面芝生の親水公園や、地上60mの行方市のシンボル...
  • 国道355号で行くのだが、地図で見ると霞ヶ浦の東端に沿っているように見えるので、ここをドライブすると左手に霞ヶ浦がばーっと見えて気持ちいい! みたいなことがあるのかと思ったら、特にそのようなことはない。霞ヶ浦は見えない。正直あまり面白い道ではない。(なお帰りに渡った霞ヶ浦大橋はけっこう気持ちいい)
  • けど、霞ヶ浦に到着すると開けていて気持ちいい。道の駅たまつくりからそのまま霞ヶ浦の岸に降りられる。霞ヶ浦を周回するサイクリングロードが整備されているらしく、サイクリストたちがたくさんいた。そのあと、霞ヶ浦ふれあいランドの展望台に上って周りを見渡した。なお展望台に自分一人しかいなかった。大丈夫なのか……。
霞ヶ浦。チルい。
  • ここまで来たらかすみがうら市水族館にも行ってみたいところだったが、そこまでの時間はなく今回は終了となった。海岸のほうとかも行ってみたいところ。あるいは銚子あたりまで足を伸ばしてみたい。いやそうなると筑波山あたりも……。次回以降の宿題とする。

道の駅たまつくり→東京IC(概念)

15:30道の駅たまつくり発
16:00土浦北IC→常磐自動車道(E6)
16:40三郷JCT→首都高三郷線(6)
16:50八潮PAで休憩(30分)
17:30小菅JCT→首都高中央環状線(C2)
17:55大橋JCT→首都高渋谷線(3)
18:00東京IC(というか用賀出入口)
  • 上記のタイムテーブルはウソ。もともとは東京ICを便宜上の発着地にするためこうしようと考えていたが、おそらく渋滞でこのタイムにはならない。実際には渋滞回避のためC2外回り・湾岸線経由で帰りました。
TVアニメ「桜Trick」OPの画像。飯塚ゆずが原付に乗っていて、池野楓が自転車に乗って空を飛んでいる
TVアニメ「桜Trick」OPより(©タチ・芳文社/桜Trick製作委員会)

総評

  • 車は便利。
  • でも日帰りで回ると結局大変。どうせなら一泊して、海の方に朝日を見にいったりするアクティビティを組み込んだ方がいいんじゃないでしょうか?
東国三社守。三角柱型の根付のようなものの三面に各社の印がつく。
東国三社を回って完成する三社守。前のを返して、新しくいただきました
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