同人誌

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【感想】『見えないわけがないだろう』吉野奈津希

文学フリマ東京35にて入手。 「溝口君」と「私」に関する連作短編、としか説明のしようがないのだが、「溝口君」と「私」に関する連作短編。「溝口君」にクラスの全ての苦痛が集まったり、埋めたはずの「溝口君」が毎日現れたりする。手を替え品を替え不条...
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【感想】『なまものの方舟/方舟のかおぶれ』井上彼方 編

文学フリマ東京35にて入手。  生物SFアンソロジー。ボリュームがすごい。表紙がかわいい(うちの子にも好評)。  以下特に良かった作品の感想。 暴力と破滅の運び手「遠くのお城で、あまたの馬が」  尖った設定をつっこんできて引き込んで笑わせて...
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【感想】『朝比奈ひかりは双子の姉とは絶対に入れ替わらない。』 ソルト佐藤

文学フリマ東京35にて入手。 「本格ミステリに大切なものを削っていくオッカムの剃刀シリーズ」第四弾ということで、双子が出てくるのに入れ替わりトリックをしない、というのがテーマ。 これには双子にうるさいノックス先生もニッコリ。 でも、せっかく...
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【感想】『水平思考小説アンソロジー『ビストロ・ラテラル』』Bamboo Storage

文学フリマ東京35の新刊で、作品を寄稿させていただいたアンソロジーです。オリジナルの水平思考クイズと、それをモチーフとした小説を集めた企画。この企画アイデアも良いし、その設定に対して多様な答えが持ち寄られたかなり面白い大ボリュームの一冊にな...
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【感想】『明治スチームパンク小説集』アーカイブ騎士団

文学フリマ東京35にて入手。  もちろん部分ツイート名刺も入手しました。 ↑ 魔道士の虎の部分すき 「ボーイズ、ビー」森川真  あらすじ文のつかみ力が強すぎる。「龍二は工部大学校のお雇い外国人ヘンリー・ダイアーと出会い、新型機関銃の提供を見...
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【感想】『言語省』池田笠井闘志

文学フリマ東京35にて入手。  あまり作者の属性に注目しないようにはしているのですが、Webカタログに高校生であることが明記されていたので、ある程度の長さの小説を書ききって発表するにしても、文学フリマに出店するにしても、いずれも高校生でそれ...
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【感想】『つまり人間』山科誠

文学フリマ東京35にて入手。面白かった。  いま見ると上記のWebカタログにあらすじとかの情報が追記されているのですが、先日Webカタログを読むスペースをやったときにはポストアポカリプス小説である旨くらいしか書かれておらず、そのときに、でも...
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【感想】『BABELZINE Vol.2』週末翻訳クラブ・バベルうお 編

翻訳小説を世に送り出す素晴らしい取り組み。以下、良かった作品の感想。中でもG・V・アンダーセン「シュタインゲシェプフ」とセス・フリード「メンデルスゾーン」が特に良かった。 G・V・アンダーセン「シュタインゲシェプフ」(藤川新京訳)  かなり...
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【感想】『Rikka Zine Vol.1 Shipping』 橋本輝幸・編 2/2

続きです。以下は前半へのリンク。 ↑前半  ところで、本書の日本語・紙版の初版は完売したとのことです! おめでとうございます! 電子版もデータは完成したとのことで、各プラットフォームでの手続き後に配信が開始されるとのことです! されたらここ...
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【感想】『Rikka Zine Vol.1 Shipping』 橋本輝幸・編 1/2

あたらしいSFとファンタジーの雑誌、その記念すべき創刊号。公募枠で短編小説を寄稿させていただきました。この記事では読者として感想を書きます。  核心には触れないようにしつつも、ネタバレが含まれる。 Amazon.co.jp: Rikka Z...
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【感想】『ストレンジ・フィクションズ vol.3:ゲーム小説』

BOOTH通販で入手。  充実の一冊です。全部面白い。小説以外のコンテンツも充実しており、特にこの世のメタフィクションゲームを全てプレイしている千葉集氏の「ただひたすらメタフィクションっぽいゲーム(steamで買えるの限定)を4、50本くら...
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【感想】『姪探偵対マダラの音楽隊』 ソルト佐藤

第三十四回文学フリマ東京にて入手。  シリーズもの。まだらの紐ネタ。原題を考慮して紐もバンドも出てくる(?)。あとちょっと赤毛組合。謎を提示した後に混迷度を増やしていく手腕が良いなと思った。毎回まもりがかわいいけど三割くらいこいつのせいな気...
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【感想】『圏外通信2022』反-重力連盟

第三十四回文学フリマ東京にて入手。通販もあるようです。  面白かったです。表紙デザインの蟹反重力装置(?)が良い。  以下の個別の感想にはネタバレが含まれる。 『申候』佐久間真作  粗忽長屋に材をとった短編。そもそも粗忽長屋自体が滑稽話であ...
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【感想】『掌編小説とエッセイのアンソロジー BALM』 オカワダアキナ他

第三十四回文学フリマ東京にて入手。各人が二編(ときどき三編)の掌編小説+一編のエッセイを寄稿するというスタイルの合同誌。紹介文から引用すると、 アンソロジーを読んでいて、この人の作品をもうちょっと読んでみたいなあと思うことがしばしばあります...
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【感想】『フォゲミノ・フォゲミナ あるいは愛すべき嘘吐きのための6つの小品』 たけぞう

第三十四回文学フリマ東京にて入手。  嘘を共通項にまとめた短編集。上記ツイートを引用させていただきましたが、トレーシングペーパーにホワイト印刷のカバーがめちゃくちゃかっこいいです。  各作品で「嘘」が扱われているが、初出がアンソロジーへの寄...