第三十二回文学フリマ東京の新刊。BOOTHにて入手。SF島の新規サークルの合同誌となるとどうせ文フリ行ってたら買ってたと考えればBOOTHでも即買いになる。デザインかっこいいですね。色コードも。
『灰の園』脊戸 融
自律防衛宇宙戦闘機の話。挿絵も入っててオシャレだ。丁寧な設定を感じたので、この後どうなったのかが気になった。
『箱たちと彼』赤草 露瀬
BOOTHのサンプル画像でも見て気になったので購入動機の一つになった。全身義体の箱たちが一般的になった、現代と地続きのちょっと暗い世の中の話。箱の家族のイメージのところが脚注含めめちゃくちゃ良かった。
『堕ちていく天国』庭 幸千
少女だけで構成されている世界の話。『〔少女庭国〕』を連想したが作者の意図があるのかはわからなかった。異常な雰囲気を持っていたのでもう少し長く読みたかったなと思った。
『ボーンズ・オートマティック』巨大 健造
骨の……何? 何の話だったのか説明できない。なんかすごい壮大で重厚なパワーを感じる。言葉の感覚がすごいやつ。ちょっと難しくて多分半分も読み取れていないんだけど怪作で、もう一度読んだ方がいいやつだ。
『交差点』xcloche
暗闇で語られる話。本書で一番好きだった作品。おはなしのつくりが好き。挿話を結んで(交差点!)、暗闇に可能性を開いてる。それぞれの挿話自体も良い。特に二つ目。